摂食障害・その他の嗜癖

「摂食障害・その他の嗜癖」とは

【摂食障害】
摂食障害は食行動を中心に色々な問題が表れる病気です。食事を殆どとらなくなってしまう拒食症、極端に大量に食べてしまう過食症に大別されます。10代から20代に多く、90%が女性と言われておりましたが、最近は男性の摂食障害も増えています。 

【その他の依存】
当院では様々な依存における治療を行っております。依存とは、ある習慣が行き過ぎてしまい、その行動や思考のコントロールができなくなった状態です。例えば、インターネット依存、ゲーム障害、盗癖、買い物依存、セックス依存、恋愛依存などがそれにあたります。

「摂食障害・その他の嗜癖」が疑われる症状

【摂食障害・その他の嗜癖チェックリスト】

下記のような症状がある場合、嗜癖/摂食障害の疑いがあります。


<拒食症>

  • BMI 体重㎏÷(身長)2 が17.5以下
  • 太る食べ物を避けている。また自分で誘発した嘔吐、下剤の使用、過度な運動、食欲減退剤、利尿剤の使用が1つ以上ある
  • 太ることへの恐怖がある。どんなに痩せていても「自分は太っている」という脅迫的な考えがある
  • 無月経、性欲の減退、成長ホルモンや甲状腺ホルモンの異常などの症状がある

<過食症>

  • 持続的に食べることへ没頭し、食べたいと言う欲求は自分で抑えられない
  • 太らないように以下の1つ以上の方法で抵抗する。自分で誘発する嘔吐、下剤の乱用、絶食、食欲減退剤や利尿剤の使用
  • 肥満への病的な恐れがあり、自らの厳しい体重制限を課す

<その他嗜癖>

  • インターネット、ゲーム、万引き、買物、恋愛、性行動に対してコントロールができない
  • それらの行動をやめると落ち着かなくなる
  • それらの行動によって社会的な問題が生じている(借金、退職・退学、離婚、逮捕など)

「摂食障害/その他の嗜癖」の治療の流れ

まずは医師の診察を受けていただき、診断や治療方針を決定します。診察には必要に応じて採血検査、心理検査、画像検査(CT,MRI等は外部医療機関にて施行)などを行います。外来での治療がメインになりますが、身体状況や他の精神疾患の合併などに応じて入院治療を選択する場合があります。治療は医師による精神療法、薬物療法と併用し、自助グループ(当事者または家族)、集団精神療法、個人カウンセリングなどを行います。

治療プログラム

摂食障害
週に1回、外来で女性限定のグループセラピーを実施しております。食べ物や体重や容姿へのとらわれから抜け出せないという苦しみの分かち合いと、ありのままの自分を受け入れていくためのグループです。

その他の依存
買い物依存については、ギャンブル障害のプログラムに参加が可能な場合があります。詳細は主治医などにご相談ください。